現在契約中のサーバーに「mixhost」と「Xserver」と「さくらマネージド」があります。契約更新が控えているので、サーバーの比較で継続利用するべきサーバーを精査してみたいと思います。
私がサーバーに求めるのはスピードよりも安定性だったりしますし、それ以上に急な負荷に耐えられるかという部分も重要視します。
スピードが早く、負荷に強いサーバーはどこなのかを身を削って経験した統計と合わせて比較していきたいと思います。
目次
契約中のサーバープランの比較
それぞれ契約しているプランに大きくばらつきがありますが、インフラ性能を計測するだけならばそれほど大きく影響しないと思います。
サーバー | プラン | 月額料金 |
---|---|---|
mixhost | プレミアム | 1,980円 |
Xserver | X10 | 1,080円 |
さくら | マネージド | 12,960円 |
Xserverはこのブログでも現時点で稼働しています。移転を検討しなければいけないような事は一切なく非常に快適でセキュアな印象を持っています。
mixhostはややトラフィックの多いサイトを移転させて利用していますが、サービス開始当初に話題になったトラブル以降は安定的に稼働している印象です。
さくらマネージドは料金も別格ですがプログラムガシガシ動くサービス等を含めて10サイト以上を詰め込んでいます。相当数のPVを24時間365日稼働させているにも関わらず、3年以上利用して1度も大きなサーバー障害はありません。さすがに専用サーバー同等サービスと言える印象です。
サーバーパフォーマンス比較
サーバーのプランの価格帯が比較対象と釣り合っていませんが、一応それっぽい事をしてみます。プランが違ってもインフラ性能の計測には十分だと思います。
計測条件としては、ページスピードアップの為の施策はどこのサーバーでもある程度自力で行う物なので、それぞれのサーバーのナチュラルをできるだけ再現できるようにしました。
- 計測はGoogleのPageSpeed Insightsを使います。
- まっさらな状態のWordpressを利用します。
- PHPバージョンはそれぞれのサーバーの最新に合わせます。
- ページスピードに影響するオプションは全て使いません。(xserverのmod_pagespeed等)
- 計測タイミングは全て平日21時頃
- 計3回づつのベストスコアを抽出
mixhostのページスピード比較
Xserverのページスピード比較
さくらマネージドのページスピード比較
月間100万PVに耐えられるプランの目安は?
個人ブログだと一つのサーバー選びの目安になるのが月間100万PVという基準があると思いますが、ページ構成に大きく左右されるので、あまり意味がない基準だと言えます。
それでもPV数毎のおすすめされるサーバーとして月間100万PVのサイトを運営するのに適したプランを調べてみました。
mixhostの月間100万PVに適したプラン
公式サポートにMixHostのPV毎のプランの目安を訪ねてみました。
プラン | PV目安 |
---|---|
スタンダード | 100万PV/月 |
プレミアム | 200万PV/月 |
ビジネス | 400万PV/月 |
ビジネスプラス | 800万PV/月 |
エンタープライズ | 1600万PV/月 |
あくまで目安としてお考え下さい。サイト構成やキャッシュの導入だけでも、目安となるPV数が大幅に変わります。
月額1000円程度のスタンダードプランでも月間100万PVに対応可能との事です。もちろん重いページやキャッシュ放棄をして運営できる保証はありませんが、mixhostの最大の魅力は、プラン変更を管理画面からいつでも変更できる点です。
Xserverの月間100万PVに適したプラン
公式サイトにXserverのプラン毎の月間転送量目安が公開されています。
プラン | 転送量 | 1ページ2MB換算 | PV目安 |
---|---|---|---|
X10 | 70GB/日 | 35,000PV/日 | 105万PV/月 |
X20 | 90GB/日 | 45,000PV/日 | 135万PV/月 |
X30 | 100GB/日 | 50,000PV/日 | 150万PV/月 |
各プランの転送量とWordprssの平均ページ容量から月間PV目安を計測してみると、もっとも安いX10プランから月間100万PVにも対応している事がわかります。ただし、瞬発的なCPU負荷にはプランに関係なく制限対象となる可能性もあるので注意したいですね。万が一月間100万PVを超えるようなサイトができた場合移転を検討すればいいので、このコスパは本当に魅力ですね。
さくらの月間100万PVに適したプラン
公式サイトにある転送量目安からさくらのレンタルサーバのプラン毎の転送量目安を計測してみます。
プラン | 転送量 | PV目安 |
---|---|---|
スタンダード | 80GB/日 | 120万PV |
プレミアム | 120GB/日 | 180万PV |
ビジネス | 160GB/日 | 240万PV |
ビジネスプロ | 200GB/日 | 300万PV |
さくらは社長自らtwitter等で転送量や負荷に対する制限の緩和を発表しており、急激なアクセスにもどんどん強くなっている印象です。ちなみに私が利用するマネージドは比較表には掲載しませんでしたが、最高で月間6000万PVでも504エラーは数えるほど(15回程度/日)しか発生しませんでした。もちろん制限もかけられませんでした。
本当におすすめのサーバーを考察する
上記3サーバーの他にロリポップと海外サーバーを契約しており、過去に契約してきたサーバーもそれなりにあります。そんな中で、今本当におすすめできるサーバーを独断で考察してみます。
mixhostのメリット
今一番おすすめするのは、総合的なバランスがどこよりも頭一つ出ている、MixHostのスタンダードプランをおすすめします。将来的にトラフィックが増加してもクラウドサーバーなので上位プランに簡単に変更できるのもメリットです。さらにSSDやHTTPS等、性能的にも申し分ありません。
デメリットにはディスク容量の少なさがあるので、サイト規模で確認する必要があります。
Xserverのメリット
mixhostにほとんど引けを取らない性能でディスク容量も豊富なので、安定性やスピードやコスパをバランスよく求めるならば、XserverのX10プランをおすすめします。セキュリティや安定性だけでなく業界でもいち早く無料SSL等への対応等、安定性を確保しつつ常に革新的なサーバーは多くありません。障害の少なさは本当にメリットです。
デメリットは瞬発的な負荷(バズる)時の制限があることで、瞬間的に1000人を超えるアクセスを集めるような超人気サイトを保有している場合には負荷対策が必要になります。
さくらのメリット
止まっては困る水準のサイトを運営する際に検討するべきサーバーで、99.99%という高い稼働率は伊達じゃありません。中でもさくらのレンタルサーバのプレミアムプランは最もコスパが良く安定しています。ちなみに他社のサーバーでも中身はさくらのサーバーインフラを利用したサービスも多くあります。
デメリットは使わない人には関係ありませんが無料SSLでも代表的なLet’s Encryptの設定が手動という点です。導入知識が必要なので確認しておいた方がいいです。その他の独自SSL設定は管理画面から簡単に行えます。
まとめ
結果的に勢いのあるmixhostをおすすめする形になりましたが、計測する時の時間やタイミングではXserverやさくらの方がページスピードが早い時もありますので、最後は自分でお試し期間を使う事を忘れないようにして下さい。
最後に、私は10年近く使っている海外サーバーもあって、テストサイトと本番サイトを切り分けています。全て海外サーバーからホームページを公開して、伸びてきたサイトのみを日本のサーバーに移転させる方式を取っています。今ではプラグイン一つで簡単に移転できるのでできる技ですね。
この方法の圧倒的メリットは、テストサイトがエラーを起こしても既存サイトに影響がないという事です。海外サーバーの制限は良い意味で緩いので、こういったサーバーを一つ持っていると間違いなく生産性が上がります。
今日も知識欲は止まらない。